校長散歩

2024.03.21

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617 松原仁 先生 特別授業「人間とAIが共にある社会」

特別授業の様子
3月13日、東京大学大学院 情報理工系学研究科 次世代知能科学研究センターの 松原仁 教授(51期卒)の特別授業「人間とAIが共にある社会-われわれはAIどうつきあうべきか-」が開催されました。会場の視聴覚室には、中1から高3までの武蔵生180名ほどが集まり、いっぱいの生徒で溢れました。
松原先生は、NHKの解説委員室でも生成AIについてお話されている日本のAIの最先端の研究者です。子供の頃「鉄腕アトム」に魅せられ、そのまま研究者の道に進まれた武蔵の卒業生です。
講演では、そもそもAI(人工知能)とは何かから始まり、AIの歴史や世界勢力地図、さらにゲームとAIについて話が進みました。先生は将棋のAIの開発もされてきており、コンピュータと棋士との対決などの興味深い話も伺うことができました。
最後に生成AIについて、その仕組みや能力、今後の付き合い方について語っていただきました。
お話のあと、フロアから武蔵生の質問が相次ぎました。「生成AIが広がると多様性が失われるのではないか」「生成AIと倫理的な問題をどうとらえるか」「AIに心は宿るのか」「武蔵生は生成AIはどう活用すればよいと考えるか」など、本質をつく質疑応答がなされました。そうした中で、「生成AIは責任はとれない。責任をとるのは人間なんだ」という言葉が印象的でした。
講演終了後も、質問をする長蛇の武蔵生の列ができました。先生の人柄もあり、最先端の研究者とざっくばらんに対話ができたことは、本当に貴重な機会だったと思います。
松原先生は、後輩に向けてメッセージを残してくれました。
AIの時代に「自ら調べ自ら考える」ことはますます大切になります!
お忙しい中、母校の後輩に時間を割いていただいた松原先生にこの場を借りて御礼申し上げます。有難うございました!

松原先生の自筆メッセージ