校長散歩

2020.03.24

  • #その他

144 生徒諸君へ(その2)−何故勉強するのか?−

東門前の桜の画像
東門前の桜も満開になってきました
3月24日生徒諸君への二番目の問いかけは「何故勉強するのか?」です。格好良く言うと「何故学ぶのか?」です。ただし、中学校高校での学習は能動的な「学び」というよりも、強制的な「勉強」というイメージも強いと思うので、ここでは、あえてこの言葉を使うことにします。
皆さんは、「何故勉強するのか?」と、例えば武蔵を受験する小学生に聞かれて、何と答えるでしょう。
おそらく「武蔵に入るためだよ」と言うのではないでしょうか。それでは「何故武蔵に入らなきゃいけないの?」と聞かれて何と答えますか。私は時々「何故の追求」をやってみます。「何故」を繰り返して問いつつづけると、いつか答えに詰まるところがあります。そこが本質だと思うのです。皆さんも試しに「何故勉強するのか?」から始めて、答えに詰まるところまで「何故」を繰り返し問い続けてみてください。そこに本質的な理由が見えてきます。
「何故勉強するのか?」という問いにも正解はありませんが、この問題に対してジャーナリストの池上彰さんがこのたび『なんのために学ぶのか』(ソフトバンク新書)という本を著しました。池上さんは中3のときにこの質問を母親にしたら「大人になればわかるわよ」と言われたと書いています。ところが実際「そのとおりだった」ということで、本書の中では池上さんが、これまでの人生の中で考えた「学びの喜び」や「学びの意義」が様々に語られています。私もうなずきながら読みました。『学びの水はとこしえならめ』。武蔵讃歌にあるこのフレーズは本当にそのとおりだと思いました。興味をもった武蔵生にはお薦めします。勉強の意欲が湧くかもしれません。
ところで、私も「何故勉強するのか?」を考えて、私なりの本質にたどり着きました。答えを知りたい人は、いつか声をかけてみてください。