校長散歩

2021.10.05

  • #授業

327 高大連携講座 −瀬戸欣哉LIXIL社長兼 CEOの講演−

瀬戸社長講演会の画像
一人一人の質問に丁寧に答えていただきました
10月1日 武蔵では大学と連携した「高大連携」講座が多数あります。
そのうちの一つが、起業家を育てる寄付講座「アントレプレナーシップ」(授業名:現代日本の課題)です。今年度は、多くの大学生に混じり4名の武蔵生が受講しています。
その講座の一環として、10月1日、LIXILの社長兼CEOである瀬戸欣哉(53期)さんが、大学1号館で講義を行いました。今回は通常の受講生以外にも門戸が開かれ、30名ほどの武蔵生と保護者が、対面とオンラインで聴講しました。
LIXILはトイレ、お風呂、キッチンなどの住宅設備製品や窓、ドア、インテリア、エクステリアなどの建材製品を提供している企業です。瀬戸さんは以前からLIXILにいたわけではなく、もともとは住友商事に入社され、その後転職。MonotaROを含め、国内外で10社以上の起業をしたうえで、現職に就任されました。
講演では、まず簡単にご自分の経歴を話された後、その後はすべて質疑応答形式で進められていきました。まさに武蔵で学んだ「自ら調べ自ら考える」ことを踏まえ、「与えられた問いに答える」のではなく、「自ら問いを考える力」が何よりも重要だという思いが反映された展開でした。
参加した大学生や高校生などの25の質問に対し、どんな質問にも一つ一つ向き合って丁寧に答える姿に、大変感銘を受けました。その中で、瀬戸さんの信条や人柄がうかがわれる様々な言葉がありました。
「ワン・オン・ワン(1対1)を大切にする」「小さな失敗をしてそこから学ぶ。その限りでそれは失敗ではない」「会社は社会。社会をできればいいものにしたい」「ダイバーシティは目的ではなく、それを通してインクルージョンをする。女性だけでなく世界に15%いる障がい者の存在も重要」「起業で重要なのはルールを破ること。ルールを破ることで新しい価値を生む」「どんな状況でも必ず何らかの解決方法がある」「社長は自分の実力を伸ばす。でも、何事も自分で決め責任をとる覚悟がいる」・・・
そして、そうした考えの根底には、武蔵在学中のバスケット顧問の先生から教わった「せっかくへばったなら、頑張れ!」という言葉があったそうです。へばったときこそ、成長できるチャンスなのだと思います。
関東沖合を台風が通り過ぎていく風雨の一日でしたが、参加した武蔵生にとって、これからの人生を構想するにあたって、心を奮い立たせてくれる素晴らしい時間・空間を共有できたと思います。有難うございました!!