校長散歩

2020.04.16

  • #その他

152 厳しい状況ですが、負けません!

トレ—ニング動画撮影風景の画像
自宅でできるトレーニング動画を撮影している体育科の先生たち
4月16日、「学びのプラットホーム」として考えていたClassiが、全国の学校休校などをきっかけとしたアクセス集中によりシステム不安定な状態のため、接続しにくい状況が続いています。学校にはClasssi側から、お詫びと対策強化の連絡が入っているところですが、なかなか「全面開通」となりません。
本来なら、先週にも先生方と生徒の皆さんとファースト・コンタクトができていたはずですが、申し訳なく思います。まして新入生は不安だと思います。先生方はみな生徒諸君の様子を気にしています。この状況を踏まえ、現在、次のステップも見据え、急遽再度の突貫工事で、新たなツールへの転換を準備しています。
武蔵学園全体も現在、非常事態宣言の要請を受け、基本的には在宅勤務となっており、先生方も身動きできません。遠隔地での協働作業です。それでも、先日から取り組んでいますが、今日は「身体がなまっている武蔵生」のために、体育科の先生たちが自家用車で出校し、自宅でできるトレーニングの動画を、撮影しています。近々何らかの手段で発信できると思っています。
先日、NHKの「100分de名著」でカミュの『ペスト』を再放送で取り上げていました。1947年に出された本で、アルジェリアの小都市が舞台。ペストが蔓延し、10か月のロックアウト。その間の人間模様・社会模様を描いています。感染が広がる中、人々は様々な情報に揺れ動きながらも、医師やボランティアの保健隊が献身的に動きます。
今、日本も、医療従事者をはじめ多くの皆さんが様々な持ち場で、感染リスクと戦いながら奮闘されています。また保護者の皆様におかれても、生活の不安と戦っておられる方も多いかと存じます。私たちも、教育を預かる者として、そうした皆さんの思いを受けて、誠心誠意取り組んでいきます。
前にもお話ししましたが、そうした時代だからこそ、ぜひ武蔵生には「学びを止めない」でほしい。私たちも早く「学習支援システム」を構築して、生徒諸君を支援していきたいと思っています。状況はなかなか思ったようにはいきませんが、くさることなく、負けずに頑張っていきたいと思います。
さて、カミュの『ペスト』ですが、都市のロックアウトが解除されたあと、医療のために奮闘した主人公の医師リウーが語っています。
『人間の中には軽蔑すべきものより、賞賛すべきものが多い』
報道等を見ていても、ともすれば『分断』される世の中になってしまいますが、こうした時代だからこそみんなで『連帯』できればいいなと願っています。