校長散歩

2021.04.19

  • #武蔵の風景

275 アズマヒキガエルの産卵

アズマヒキガエルの産卵の画像
池の中のアズマヒキガエルのオタマジャクシたち
ヤギ小屋のうらに小さな池があります。新しい理科・特別実験棟が建てられる前、旧理科棟の前には通称「タカエス池」と呼ばれる大きな池がありました。その池ではアズマヒキガエルが産卵を行い、数年に一度カエルの行進が見られたそうですが、3年前の工事に伴い池はなくなりました。それでは「カエルの産卵所がなくなってしまうのではないか」ということで、この小さな池が作られたとのことです。
この池にアズマヒキガエルが戻ってきました。アズマヒキガエルは自分の生まれた場所に戻り、産卵をするという習性があるそうです。武蔵の森で生きていたアズマヒキガエルが、いつの日かこの池に戻って産卵したんですね。
4月14日、池を覗いてみるとたくさんのオタマジャクシがいました。ずっと観察している生物部の生徒に聞いてみると「一か月前の3月6日~8日に卵を見つけた」とのこと。
アズマヒキガエルは、日本のカエルの中では最大。乾燥した状態に強く、森や陸地で生活。普段は水辺は必要ないとのこと。冬は地中で冬眠し、長いものは8年~10年近くも生きるとも言われているようです。
厳しい生態系の中で、多数のオタマジャクシのうち、どれだけが成長し、いつの日か池に戻ってくるのでしょうか。どうか危害を加えることなく、じっと観察をしてほしいと思います。オタマジャクシたちが成長して、この池を飛び出していく日が楽しみです。