校長散歩
2025.12.19
- #授業
841 中2・高2いのちの授業

12月11日、視聴覚室を会場に、特別授業の一環として、中2と高2を対象に「いのちの授業」が行われました。この「いのちの授業」は十数年前から武蔵で独自に取り組まれてきましたが、近年ではコロナの影響もあり、実施できない年もありました。
こうした中、昨年度からは、中学校と高校とで内容を変えて、「体系的に実施しよう」ということになりました。このため、この日の午前中は、中2を対象に、東京都助産師会の名嘉眞あけみさんをお招きし「自分を理解して受け止めよう~体と心と未来を守るために~」という演題で、広い観点からのお話をいただきました。そして午後は、高2を対象に、認定NPO法人ぷれいす東京の加藤力也さんをお招きし「HIVとともに生きるために」という性感染症に特化したお話をしていただきました。
私は午前中の中2の授業を見学しました。「いのちとは何だろう」という大きなテーマをもとに、男女の性差、成長に伴う身体の変化、出産、氾濫する性情報、性行為、避妊と性感染症、LGBTQ+、困ったときの相談先と多岐の話題にふれられました。特に、出産の話は印象的でした。「いのちが生まれる」という営みは大変なことであり、残念ながら生きながらえなかった赤ちゃんとそれを見送る家族の話のときは、生徒たちはシーンと聞き入っていました。「今日を生きる『あなたの命』はもっと生きたかった『誰かの明日』かもしれない」というメッセージは生徒たちの心に響いたと思います。
今日の話は、知識として知っているだけでは不十分で、実際の行動に伴っていくことが重要だと思います。「いのち」の問題、そして常々お話している「人権感覚」の問題は、引き続き、体系的に学び続けていってほしいと思います。