校長散歩

2025.12.22

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844 特別授業「武蔵OBの裁判官を囲んで」

武蔵OBの裁判官を囲んでの懇談の様子
武蔵OBの裁判官を囲んでの懇談の様子
12月13日、大学1号館のシアター教室を会場に、「武蔵OBの裁判官を囲んで」と題した特別授業が行われました。会場には「公共」を学んでいる高1生全員と、中1生から高3生までで将来司法の世界を志す生徒、司法に興味・関心のある生徒など約200名が集まりました。
第一部は高松高等裁判所長官を務められた岩井伸晃さん(52期卒)による基調講演。ご自身の経歴や進路選択の経緯を紹介された後、日本の司法制度の仕組みや裁判所の役割、各種裁判(民事・刑事・家裁)の概要、裁判官の仕事・職責、法曹養成の課程についての概論的なお話をしていただきました。続いて、裁判官人生の中で印象深い経験や、法曹三者(裁判官・検察官・弁護士)の役割、さらに法律・法学を学ぶ意義など、示唆に富むお話をしていただきました。
続く第二部では、岩井さんの司会のもと、現役のお二人の裁判官(63期卒、65期卒)を交えてのパネルディスカッションが行われました。裁判官の道に進んだ理由や主な経歴、裁判官の仕事・生活、司法試験や司法修習、民事裁判の実際、さらに裁判とAIのかかわりなど、今後の司法にかかわる話にもふれていただきました。OBの皆様には、事前に寄せられた生徒からの質問を踏まえて、丁寧に、そしてユーモアも交えながら答えていただきました。
最後に限られた時間ではありましたが、フロアからの質問にも答えていただきました。「今日の話で裁判官を志そうと思ったけれど、そのためには武蔵で学校生活を送る中で何をしたらよいのか?」という質問に対し、「裁判官は幅が広い見方ができることが重要なので、恋愛も含めて色々な経験をし、法律書以外にも色々な本を読むのがよいと思う」というアドバイスは、後輩の心に響いたのではないでしょうか。
その後、特別授業の時間だけでは足りず、場所を移して、さらにお二人の現役裁判官(71期卒、73期卒)にも加わっていただき、お茶とお菓子を楽しみながら、懇談を行う時間が設けられました。20名ほどの生徒が参加し、1時間にわたり、岩井さんと武蔵OBの現役裁判官4名の方々に、実に様々な質問に答えていただきました。
後輩諸君にとってはもちろん、先輩の裁判官の皆様にとっても、かけがえのない素晴らしい時間となったことと思います。
日常の勤務が大変お忙しい中、この日のために準備をいただいてきた武蔵OBの裁判官の皆様に心より御礼を申し上げます。
有難うございました!