校長散歩

2026.06.16

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905 大学図書館・今月の一冊『大衆の反逆』

大学図書館での展示
大学図書館での展示
高中生も多く利用させていただいている大学図書館では、大学や高中の先生方から「今月の一冊」と称して、学生・生徒に読んでもらいたい本を推薦するコーナーがあります。
今回、ありがたいことに、私にも依頼が来ました。何を推薦しようか考えた結果、オルテガ・イ・ガセットの『大衆の反逆』(佐々木孝訳・岩波文庫2020年)を推薦しました。
以下はその推薦文です。
「スペインの知識人オルテガの名著。出版は1930年。ロシア革命や第一次世界大戦の混乱を経て、その後ナチスが台頭し第二次大戦へとつながる「戦間期」の話。現代社会に「大衆」が生まれ、その「大衆」の動向が社会を左右する様を描いた。「自分に多くを要求し、自分の上に困難と責任を背負い込む」選ばれた少数者と、「自身を完成しようという努力をしない、自分に何らかの要求をしない」大衆の2種類の人間を対比させる。我々はどちらを選ぶべきか。覇権主義が横行し、SNSやAIによる情報によって社会意識が大きく変動する時代だからこそ、この古典的名著から、社会における人間の生き方について考えられたい」
大学図書館のご厚意もあり、6月から2か月間にわたって展示してくださるそうです。早速借り出した生徒もいたようで、嬉しく思います。
関心を持った生徒がいれば、どうぞ一読してみてください。
※なお、佐々木孝先生の訳(新訳)の前に発刊されていた、その指導教授であった神吉敬三先生の訳(ちくま学芸文庫1995年)も、図書館には所蔵されているそうです。