校長散歩

2024.02.29

  • #行事

609 「紫式部を知る~『光る君へ』の世界へ」の展示

図書館入口の展示の様子
2月22日、高中図書館を訪れてみると、「紫式部を知る~『光る君へ』の世界へ」という展示がありました。
紫式部は「源氏物語」の著者としてあまりにも有名です。折しも2024年1月からスタートしたNHKの大河ドラマ「光る君へ」では、紫式部が主人公として取り上げられています。宮廷内での権力闘争や、藤原道長との恋愛関係などが現代的なタッチで描かれ、評判を呼んでいるようです。
そうしたタイミングをとらえ、国語科の先生方と図書館司書の皆さんがコラボレーションをして、今回の展示が実現したとのこと。図書館入口にある展示では、所蔵する図書資料を活用しながら、紫式部の生涯がわかりやすく解説されています。また、「紫式部五つの謎」という「謎解き」の展示もありました。「『めぐり逢ひて見しやそれとも分かぬ間に雲隠れにし夜半の月かな』(百人一首)が代表歌になったのはなぜか?」とか、「紫式部は藤原道長の恋人だった?」「紫式部はなぜ清少納言を悪く言うのか?」などの謎とともに、それを解くためのヒントも示されています。さらに、「紫式部トリビア」のコーナーもあり、「2千円札の話」など、思わず「へえ」とうなずかされるような興味深い話が紹介されていました。
展示を見終わって図書館内に入ると、「紫式部特設コーナー」が設けられていて、貸し出しができる関連書籍がきれいにまとめられていました。興味深い展示と生徒への貸し出し促進が一体となる工夫がされていて、感心しました。
私の武蔵時代を思い起こすと、高3の古典の授業では、1年間かけて「源氏物語」だけを精読していた記憶があります。当時の授業は深掘りしすぎて(?)、到底最後までたどりつきませんでしたが、そこで興味をもったことから、後日、円地 文子 さんの現代語訳の源氏物語を読んだことを思い出しました。
今は、現代語訳も様々ですし、源氏物語に関してはコミックも含めたくさんの本が出版されています。是非、世界最古の長編小説ともいわれる「源氏の世界」に挑戦してみると良いと思います。
展示は今年度いっぱい行うとのこと。まだ訪れていない武蔵生も、ぜひ訪れてみると良いと思います。私もまた、工夫された展示を見ながら、「光る君へ」をより楽しむ多くのヒントをもらいました!