校長散歩

2024.06.03

  • #その他

649 教員の研究成果 -第1回日本儒教学会賞受賞-

校長室での記念撮影
武蔵の教員の強みは、生徒への教育活動を進めるかたわら、自らも研究心をもって研究活動を進めようとしているところだと思います。武蔵ほど「学問」に向き合って、本質的な授業を展開しようとしている学校はないと思います。
その成果は、毎年発行されている武蔵の「研究紀要」にもまとめられていますが、外部の学会でも積極的に発表されている先生方も多数おられます。そうした中、このたび国語科・漢文の阿部光麿教諭は、日本儒教学会が主催する「第1回日本儒教学会賞」を受賞されました。
受賞論文題は、「伊藤仁斎と陽明学-羅近渓との関係を中心に-」です。私も拝読させていただきましたが、江戸時代の儒学者である伊藤仁斎が朱子学に違和感を覚え、陽明学に接近した際に、中国明の時代の儒学者王陽明とともに羅近渓に積極的な刺激を受けているのではないかという点について、丹念に調べ上げた労作となっていました。
日本儒教学会賞は、学会報に掲載された投稿論文のなかから毎年優秀な論文を表彰するため、日本儒教学会が新たに設けた賞とのこと。第1回表彰については過去をさかのぼり、第1号〜第7号に掲載された全投稿論文を対象に、優秀な論文3本を選考したとのこと。その中で阿部先生の論文が見事選ばれました。誇らしいと思います。
校長室に報告に来てくれた阿部先生は、「活躍した武蔵生諸君が校長散歩にも載っているので、自分も載ることができて嬉しい」と、にこっと笑顔を見せてくれました。
おめでとうございました!