校長散歩
2024.11.01
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695 REDプログラム・ゲストサイエンティスト講演会 -ピッツバーグ大学 石原圭祐 博士(80期卒)-
10月28日(月)18時30分より、REDプログラム・ゲストサイエンティスト講演会がオンラインを交えて開催されました。講師は現在アメリカのピッツバーグ大学(医学部 計算システム生物学研究室)で研究とともに教鞭を執られている石原圭祐博士(80期卒)。「発生生物学と臓器創生技術の最先端」という主題で、大学1号館に集まったRED受講生に加え、今回は広く武蔵生にも門戸が開かれ、オンライン参加も含め、全部で51名の生徒が参加したとのこと。私も聴講させてもらいました。
石原さんは武蔵80期卒で、現在37歳。武蔵時代はバスケット部主将とともに化学部も兼部。卒業後はプリンストン大学化学工業科進学。その後ハーバード大学システム生物学で博士号を取得し、ドイツのマックスプランク分子細胞生物学・遺伝学研究所、オーストリアの分子病理学研究所などを経て2022年から現職に就かれています。
お話は、武蔵時代のことから始まりました。化学部での恩師との出会いや、卒業時に「山川賞」を受賞した武蔵時代の研究が今日の基盤にあること。その後、海外で学ぶ中で、発生生物学に出会ったこと。そして、発生生物学におけるオルガノイド技術について、科学者たちが、単一の受精卵細胞が複雑な個体へと自己組織化するプロセスをどのように理解し、試験管の中で人工臓器を作り出そうとしているのかについて説明されました。続いて、多くの科学者の知見を踏まえつつ、脳および心臓オルガノイドの最新の研究と今後の医療研究や治療の未来について言及されました。
最後に、受講生へのメッセージとして、キャリア形成をしていくうえでのアドバイスをいただきました。研究の最前線は学際的であり、様々な科学分野(化学、物理、生物、医学、コンピュータサイエンスなど)を学ぶ意味があること。また、“Go for it!”という言葉で、世界に飛び出していこうとする生徒たちの背中を押してくれました。併せて、現在の研究が人間の病気の新たな治療法の発見に役立っていくという強い信念を語ってくれました。
50分間の講義は全部英語。現地で多国籍の学生とともに研究を進め、教鞭を執られているだけに本当に上手でした。講義後の生徒との質問についても、丁寧に答えていただきました。生徒からは、研究の内容についての鋭い質問とともに、どうしたら語学力を磨けるのかとか、なぜ武蔵に入学したのかなどの質問も相次ぎました。
あっという間の60分間でした。中学生にとっては、専門用語もあり、まだまだ難しい内容だったかもしれませんが、丁寧なスライドにより、言葉の定義はわからなくても、全体的な理解は深まったと思います。そして何よりも、世界の最前線で活躍する身近な先輩の姿に、大きな刺激を得たのではないかと思います。
私も、画面越しで初めて石原さんにお会いしました。まさに現在、世界の研究・医療の大きな関心事である「臓器創生技術」に最前線で取り組んでいる卒業生を見て、誇りに思いました。今後のますますの活躍を期待しています。
この場を借りて、忙しい中後輩たちのために講演をしていただいた石原さんに御礼申し上げるとともに、武蔵在校生にも門戸を開いていただいたRED事務局の皆様にも感謝申し上げます。有難うございました!
石原さんは武蔵80期卒で、現在37歳。武蔵時代はバスケット部主将とともに化学部も兼部。卒業後はプリンストン大学化学工業科進学。その後ハーバード大学システム生物学で博士号を取得し、ドイツのマックスプランク分子細胞生物学・遺伝学研究所、オーストリアの分子病理学研究所などを経て2022年から現職に就かれています。
お話は、武蔵時代のことから始まりました。化学部での恩師との出会いや、卒業時に「山川賞」を受賞した武蔵時代の研究が今日の基盤にあること。その後、海外で学ぶ中で、発生生物学に出会ったこと。そして、発生生物学におけるオルガノイド技術について、科学者たちが、単一の受精卵細胞が複雑な個体へと自己組織化するプロセスをどのように理解し、試験管の中で人工臓器を作り出そうとしているのかについて説明されました。続いて、多くの科学者の知見を踏まえつつ、脳および心臓オルガノイドの最新の研究と今後の医療研究や治療の未来について言及されました。
最後に、受講生へのメッセージとして、キャリア形成をしていくうえでのアドバイスをいただきました。研究の最前線は学際的であり、様々な科学分野(化学、物理、生物、医学、コンピュータサイエンスなど)を学ぶ意味があること。また、“Go for it!”という言葉で、世界に飛び出していこうとする生徒たちの背中を押してくれました。併せて、現在の研究が人間の病気の新たな治療法の発見に役立っていくという強い信念を語ってくれました。
50分間の講義は全部英語。現地で多国籍の学生とともに研究を進め、教鞭を執られているだけに本当に上手でした。講義後の生徒との質問についても、丁寧に答えていただきました。生徒からは、研究の内容についての鋭い質問とともに、どうしたら語学力を磨けるのかとか、なぜ武蔵に入学したのかなどの質問も相次ぎました。
あっという間の60分間でした。中学生にとっては、専門用語もあり、まだまだ難しい内容だったかもしれませんが、丁寧なスライドにより、言葉の定義はわからなくても、全体的な理解は深まったと思います。そして何よりも、世界の最前線で活躍する身近な先輩の姿に、大きな刺激を得たのではないかと思います。
私も、画面越しで初めて石原さんにお会いしました。まさに現在、世界の研究・医療の大きな関心事である「臓器創生技術」に最前線で取り組んでいる卒業生を見て、誇りに思いました。今後のますますの活躍を期待しています。
この場を借りて、忙しい中後輩たちのために講演をしていただいた石原さんに御礼申し上げるとともに、武蔵在校生にも門戸を開いていただいたRED事務局の皆様にも感謝申し上げます。有難うございました!
- ※REDでは、12月14日(土)もゲスト講演会を開催し、武蔵生及び保護者にも門戸を開いてくれるとのことです。次回の主題は、「国際協力・国際貢献」のお話で、JICA(国際協力機構)の最前線で活躍されてきた戸田 隆夫さんの講演(日本語)とのことです。興味のある皆さんは、下記リンクから申し込まれ、このチャンスを是非生かすとよいと思います。