校長散歩

2025.05.14
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774 記念祭15 —対教師ディベート—

大講堂でも記念祭小委員会が主催する様々なステージ企画が行われました。このうち、26日(土)に行われた対教師ディベートは、大変面白く、見応えがありました。
生徒チームは記念祭小委員会のパート長2名。対する教師側は社会の先生。論題は「小学生のスマホ所有の是非」ということで、生徒チームは否定側、教師側は肯定側に立って、論陣を張りました。
最初にそれぞれ7分ずつの立論、続いて8分ずつの尋問、そして最後に4分ずつの最終弁論へと続きました。
肯定側は、保護者との連絡ツールとしての有用性、プログラミング教育の実践としての意味、人間の能力の可能性を広げる存在という文明論的立場から、否定側はネット犯罪の危険性、人生設計を立てられなくなる弊害、依存症の危惧という立場から論陣を張り、真向勝負に。両者とも、丹念にデータを調べたり文献に基づいて論理を展開したりするなど、高いレベルでの論戦になりました。最終的なジャッジは、説得力、論拠、論点の決着などの基準から、高中生4名の審査員に委ねられましたが、なんと2対2の同点に。このため、最終的にはオーディエンスの拍手によって決することになりました。しかしながら、これもどちらも大きな拍手で差が見られなかったことから、「引き分け」となりました。
私見を言えば、否定側の論拠はよく調べてあり、言葉の使い方も含めパフォーマンス力もありました。一方、肯定側は相手の論拠に対して、ある部分は同意したり、ある部分は丁寧に矛盾を追及したりするなど、その冷静な論理展開はさすがでした。引き分けはもっともだと思いました。
スマホやSNSの問題は、オーストラリアでの16歳未満SNS禁止法案が可決されたように、青少年はもとより現代社会が抱える難しい問題だと思います。今回のディベートを通して、参加者はもちろん、会場のオーディエンスも理解が深まったと思いました。
肯定側も否定側も、お疲れさまでした!