校長散歩

2025.03.10
- #生徒の活動
739 「生物研究の集い」発表報告

さる2月16日(日)、東京農業大学世田谷キャンパスを会場に「生物研究の集い」(東京生物クラブ連盟 主催)が開催されました。これは、都内各校の科学部・生物部が集まり、合同での研究発表を行うものです。今年度は32校から400人ほどの参加者が集まり、口頭発表13件、展示発表53件とそれぞれの成果を披露しました。
武藏からは生物部の高中生8名が参加。1名が口頭発表、2名が展示発表を行いました。
口頭発表を行ったのは中2の片倉君。研究主題は「ホンシュウジカ(Cervus nippon centralis)の頭胴長推定式」です。
展示発表を行ったのは中3の浅井君と黒川君。浅井君の研究主題は「武蔵学園におけるバードストライクの傾向」、黒川君の研究主題は「大分県における外来クモ類の調査」です。
片倉君のシカの発表は、校長散歩683でご紹介したように、すでにまとめたものを踏まえ、こうした舞台での初めての発表を行ったとのことです。「武蔵の大講堂のようなところでの発表で最初は緊張したけれど、色々な質問もいただいて良かった」と手応えを語ってくれました。
浅井君のバードストライクの発表は、窓ガラスに衝突するなどにより死んでしまった鳥の特色などを分析したもので、他地域の先行研究では渡り鳥が多いということでしたが、武蔵ではヒヨドリなどの留鳥が多かったとの結論でした。浅井君は武蔵でもキャンパス内を回って、日々野鳥の観察をしているそうです。
黒川君は田舎である大分県別府港をフィールドにクモを採取。それまでその地域で生息が確認されていなかった外来種であるハルカガケジグモを採取。毒性のあるクモではないそうですが、その侵入経路について仮説を立てていました。クモの研究会誌でも報告が発表されたそうです。
発表に使ったポスターもとても上手に仕上がっていて、生徒たちは、発表の楽しさを感じたようです。今後、研究の集いでいただいた質問・意見も参考にしながら、さらに研究を深掘りしていきたいと抱負を語ってくれました。
生物部の様子を聴くと、それぞれの生徒が昆虫、魚類、哺乳類などの個人研究テーマにしたがって、研究を進めているそうです。新しい仲間にもぜひ加わってもらいたいと希望を語っていました。
この発表での体験を契機に、さらに自分の好奇心を深掘りしていってほしいと思います!