校長散歩

2025.04.16
- #その他
754 千川通りと八重桜

4月12日、武蔵キャンパス前の千川通りの桜も、ソメイヨシノは花吹雪となり、代わって八重桜が咲き誇っています。武蔵のキャンパス内もそうですが、種類の違う桜が、3月から4月にかけて順番に咲き、春の訪れを感じさせてくれます。
千川通りは正式には「清戸道(きよとみち)」と言います。通り沿いにある練馬区教育委員会の立て札によると、清戸道は練馬区のほぼ中央を東西に横断し、東は目白駅を経て江戸川橋に、西は保谷・東久留米を経て清戸(清瀬市)に達します。また、大正4年(1915年)に武蔵野鉄道(現西武鉄道)が開通するまでは、練馬の農業にとってなくてはならない道だったそうです。ちなみに江古田駅は、武蔵創立に伴い、武蔵野鉄道の仮停車所として開業し、武蔵に通う生徒のために朝夕の通学時間帯のみ停車したとのことです。
千川通りの名前のとおり、清戸道に沿っては千川上水が流れていました。武蔵のキャンパス内に流れている濯川も、校長散歩200でご紹介したように、もとは千川上水の支流でした。時代の変化の中で、昭和20年代の終わり頃から、千川上水の暗きょ工事が始まりました。濯川も千川上水から切り離されましたが、その後昭和58年(1983年)から、学園60周年記念事業として蘇生事業が行われ、上流の水源からポンプ式で水か流れるようになり、今日の清流を保っています。
千川通りは、武蔵にとって深いつながりのある通りです。八重桜もやがて散り、緑豊かな季節へと移ろいでいきます。