校長散歩

2022.05.25

  • #授業

418 苅谷教授特別講義-中3社会「卒業研究」-

特別講義の様子
5月16日、放課後の時間を使い、オックスフォード大学の苅谷剛彦教授による特別講義が、Zoomを使って実施されました。
中3社会では一年間をかけて「卒業研究(卒論)」を行います。
この特別講義は、その授業の一環として、希望者を対象に行われ、64名の生徒が参加しました。
苅谷教授は、東京大学教授からオックスフォード大学教授へと請われた国際的に活躍する社会学者です。苅谷教授と私とは同じ研究室で学んだ先輩後輩の縁があり、かつ通常であればイギリスとの間に時差があり、なかなかお話を伺える機会がないのですが、今回はたまたま日本に帰国されていたという幸運もあり、このような機会を設けることができました。
本日の演題は「問いの立て方-批判的に考えるということ-」でした。最初に苅谷先生から20分程度のレクチャーがあり、「問いを立てるということはどういうことなのか」「なぜ問いを立てることが重要なのか」などについての示唆に富むお話がありました。
続いて、生徒との質疑応答が始まりました。論文執筆や研究にまつわる話など、全部で13人の生徒から質問がありました。苅谷先生には一つ一つていねいに回答をしていただき、気が付けば予定の60分を越えて、90分の時間が過ぎていきました。
生徒たちにとって、問いを立て続けている最前線の研究者と対話をできた時間は、貴重で贅沢なものだったと思います。
苅谷先生からは、「武蔵生は恵まれていると思うよ。だから、ここで学んだことを誰のために使うのか考えてほしい」という温かいメッセージをいただき、講義は結ばれました。
中3生諸君は、今日の講義も参考にしながら、充実した「卒業研究」を作成していってほしいと思います。
忙しい中、お時間を作っていただいた苅谷先生にこの場を借りて御礼申し上げます。
有難うございました!