校長散歩

2023.07.14

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541 自学自習の指針

『自学自習の指針』の表紙
このたび、英語科が『自学自習の指針(Booklet for Your Self-study)』(五訂版)という小冊子を発行し、全高校生に配布しました。
この冊子が最初に刊行されたのは2013年。その後2年ごとに改訂されてきましたが、2019年の四訂版以後、コロナ禍では改訂は止まっていましたので、久しぶりの発行となりました。
目次を見ると
1 武蔵高等学校英語科の目指すもの
2 GTECと模擬試験
3 何をどうやって自学自習を進めるのか
に分かれています。特に3の自学自習の進め方では、それぞれの教員が勧める参考書や具体的な学習方法とともに、各人の英語学習に対する「思い」が語られていて、大変興味深い内容となっています。
また、この冊子が作成された趣旨として、「塾・予備校に頼る前に、あるいは頼らなくても、自力でやれることがあるはずだし、君たちにはやれる力が備わっている」という願いがあるそうです。
冊子自体は、高校生向けになっていますが、「自学自習」の重要性は中学生でも同じです。むしろ中学生のときこそ、「人から言われて学ぶ」のではなく、自分自身で学びを設計する「自学自習力」の基盤・習慣を身につけてほしいと思います。
はるか昔、私が学生だった頃、小学校時代の塾は日曜日の会場テストだけでした。また中高時代に日常的に塾に通うということも考えられませんでした。しかし、時代の流れの中で、塾や予備校も進化し、多くの子どもたちや若者が塾に通うのが当たり前になってきたように思います。それに伴い、「塾に依存した学び」「人に言われないと学ばない」という傾向が強まってきたのではないでしょうか。
でも、塾に通うことが「目的」になっては本末転倒。通うにしても、それは「手段」にしか過ぎません。人任せになった瞬間に、思考停止が始まると思います。あくまでも「自学自習」できることがいつの時代も基本であり、自分なりの学習方法を編み出していくことが大事だと私は思います。学習方法は人の数だけあるのですから。