校長散歩

2025.10.21

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【番外編】教頭散歩 総合講座の奥会津実習

多大なご協力をくださった奥会津在宅医療センター医師の小野先生と
多大なご協力をくださった奥会津在宅医療センター医師の小野先生と
私の手違いで大変遅くなってしまいましたが、夏に行われた総合講座の一つであるフィールドワーク「地域と医療を考える」を紹介します。(校長 杉山)
 
武蔵では高校生を対象に、「総合的な探究の時間」の一環として「総合講座」というゼミ形式の授業があります。私が担当する講座「地域と医療を考える」では、毎年、現地実習として福島県奥会津を訪れており、今夏も8月26日から30日の4泊5日、履修生3名とともに実習をしてきました。
只見川が流れる三島町を拠点に、高齢化・過疎化が進む奥会津地区に暮らす人々との交流を通して、地域医療や地域課題について学ぶことを目的とした実習です。実習2日目は町のデイサービス施設を訪問し、利用者のお宅へのお迎えから同行させていただきました。また、消防署で過疎地・豪雪地独特の救急救命の事情について教わり、町役場では地域包括支援の実態や課題について生徒たちの質問に丁寧にお答えいただき、町民の方々からは地域の歴史や暮らしについてお話を伺いました。3日目には奥会津在宅医療センターのご協力で訪問診療・訪問看護に同行させていただき、患者さんやご家族に温かく迎えられるセンターの方々の親身な取り組みを見学しました。午後には隣の金山町にある県立川口高校を訪問し、同じく地域医療を学ぶ高校生との交流もできました。
4日目は会津で活躍する武蔵の卒業生を訪問しました。福島県立医科大学会津医療センターでは、この講座のアドバイザーとしても支援してくださっているOBの鎌田一宏教授の研究室を訪問。今回の実習で学んだことについて、励ましとさらなる助言をもらいました。また、午後には伝統農法での米作りなどに取り組むOBの宇野宏泰さんを訪ね、自然環境や食の安全、農業のあり方について教えていただきました。
今年もご縁でつながった多くの方々にお世話になり、貴重な経験と新たな問いを得ることができた充実の研修になりました。お世話になったすべての方々に、この場をお借りしてお礼を申し上げます。
(教頭 酒井良介)