校長散歩

2025.11.05

  • #授業

833 武蔵の授業31 -中1道徳-

授業でのグループディスカッションの様子
授業でのグループディスカッションの様子
中1の道徳の授業の一部については、校長が担当しています。
私の授業では、先哲の思想なども手掛かりに、「武蔵の三理想」の意味を深掘りして考えさせています。
10月31日、この日は視聴覚室を使って、C組D組の生徒合同で授業を行いました。
三理想のうち、「自ら調べ自ら考える」については、カントやF.ベーコンの考え方を踏まえ、「自ら考える」ことの意味について深掘りしてきました。さらに、それらの学びを踏まえつつ、生徒たちには三つの問いを投げ、それぞれをワークシートにまとめさせてきました。
すなわち、
①なぜ自ら調べ自ら考えることが大事なのか?
②自ら調べ自ら考えられるようになるためには、武蔵の生活でどのようなことを心がけるか?
③自ら調べ自ら考えるだけでよいのか。落とし穴はないか。あるとしたら何が必要か?

という問いかけです。生徒諸君はワークシートにたくさん書いてきました。
この日は、それぞれの答えを4人あるいは6人のグループで紹介しあったうえで、ディスカッションを行いました。さらに、グループ内の意見を取りまとめ、代表が全体の前で発表しました。武蔵生はこのような授業が得意です。本当によく話し合い、場が盛り上がります。
①については、自分の生き方を確立するなど自分自身の人生を豊かにするうえでも、自分で考えた独自のアイデアでよりより社会を作っていくうえでも、大事であること、また、これだけフェイクニュースが多い中で、正しい情報を見抜いていく必要性があること。②については、与えられた情報をうのみにしないこと、まずは自分で考えたり図書館で調べたりする習慣をつけること、様々なことにチャレンジしていくこと、③については、独善的にならずに他人の意見を聞くことや、考えるだけでなくそれを表現したり行動していくことの必要性、「公共心」を意識することなどの意見が出されました。
ぜひ中1生の生徒諸君には、自由でのびのびとした武蔵の時間空間で、「自調自考のエンジン」身に付け、大きく成長していってほしいと思います。
それにしても、活発に話し合える生徒たちに感心します。
道徳の授業では、今後、三理想だけでなく、「自由の意味」などについても考えていく予定です。