836 中3天文実習

11月22日から23日にかけて、山梨県立八ヶ岳少年自然の家に宿泊し、中3天文実習を行いました。
この行事は理科の授業の一環として、1999年から行われてきたものです。私の武蔵時代にはありませんでした。甲府駅に集合した生徒たちは貸切バスに乗って清里駅近くの自然の家に到着。昼食後、早速プログラムが始まりました。
この日は雲ひとつない素晴らしい青空。生徒たちはまず観測準備講座として、天文学的知識と光学観測機器について学習します。また、実際にプラネタリウムを使って、天空の中から観測の手掛かりとなる比較的明るいガイドスターを探しだす実践的なシミュレーション。さらに10名の太陽観測部OBによるポータブル天体望遠鏡の操作指導。密度の濃いプログラムが続きます。
夕食を終えて、防寒対策をしっかりとった服装で、いよいよ観測開始。自然の家の前の広場に繰り出していきます。
ところが、観測の時間になると、外は雲にすっぽり覆われてしまいました。それでも一時間ほど、天気が回復することをじっと待ちました。生徒たちは地面にマットやシートを引いたりして、ワイワイとおしゃべりをしながら、真っ暗な大空を見上げていましたが、天気は回復しません。これ以上は難しいとの判断で、室内に戻り、万が一のために「雨番組」として用意していた、「恒星進化と元素合成」にかかる最新の研究動向をふまえた特別講座を受けました。
日中も翌日も素晴らしい青空だっただけに、ちょうど夜中に覆った雲はとても残念でした。私も現地に到着するまで、ずっと天気予報を気にしていましたが、やはり夜中は曇マークが出ていました。ただ、あまりに真っ青な空を見て、「このまま晴れだといいな」と願っていましたが、天気予報は当たってしまいました。
自然の営みは仕方がありません。いつかどこかで、天空を見上げながら、今回学んだ知識を生かしてほしいと思います。それでも、就寝間際には雲が切れて、灯りを消した宿舎の中からきれいな夜空が見られた生徒もいたようです。
中3生にとっては、山上学校以来の集団宿泊行事でした。私も二年ぶりに付き添いましたが、中3生諸君は背も高くなり、宿舎での立ち振る舞いも成長していました。先生方から褒められた言葉も多々ありました。今後さらに人として成長し、三年半後、103期生の諸君が成熟した若者として、この武蔵を巣立っていけることを期待しています。