校長散歩

2026.02.06

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861 アスペン・ジュニア・セミナー成果報告

校長室での記念撮影
校長室での記念撮影
『アスペン・ジュニア・セミナー』という高校生を対象にした、世界の古典を通して対話を行うというプログラムがあります。私自身も大人向けの『アスペン・セミナー』に参加した経験があり、そのプログラムの素晴らしさを実感していることから、武蔵生にも高校生向けのセミナーを紹介しました。校長散歩122で紹介したように、2019年に武蔵生も初めて参加。コロナ禍では途絶えたり、オンラインで実施したりしたこともありましたが、昨年度は校長散歩722で紹介したように3名の武蔵生が参加してくれました。今年度は引き続き2名の武蔵生が参加。2月5日、その成果を報告に来てくれました。
プログラムは全4日間。11月から1月にかけて、東洋大学京北高校を会場に、首都圏の公立・私立高校の高2生の生徒たちが集まり、古典的名著のエッセンスを講読しながら、対話を行います。
今回テキストとして取り上げられた古典は、芭蕉の『おくのほそ道』、アリストテレスの『形而上学』、ソローの『ウォールデン 森の生活』、旧約聖書の『創世記』、オルテガの『大衆の反逆』、森鴎外の『かのように』とのこと。
印象に残ったテキストについて聞くと、2人は『大衆の反逆』と『かのように』をあげてくれました。ヨーロッパにファシズムが到来する直前の社会を評論した『大衆の反逆』からは、自ら考えることを放棄した人々の危うさと武蔵の教育の意義を感じたとのこと。また、日本の近代化過程において絶対の存在に対する知識人の苦悩を描いた『かのように』からは、自然科学に対する捉えなおしの視点を持ったとのことでした。
何よりもこのプログラムは、普段は交流のない他校の生徒たちや進行を手助けしてくれる大学の先生方と、古典を読み込むことを通して、率直な対話ができることが魅力です。「短い時間ではあったけれど深い時間だった」と嬉しい感想を語ってくれました。
後輩に紹介したいかと聞くと、「こんなプログラムが無料で参加できることは素晴らしい。今年武蔵に割り当てられていた3名の定員が埋まらなかったのはもったいないと思う。ぜひ後輩たちに勧めたい」とのこと。
来年の高2生もぜひ参加してほしいと思います。
2名の諸君お疲れさまでした。そして嬉しい報告ありがとうございました。